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エアサスペンションの消耗について

松本です。

 

久々の投稿となってしまいました。

うちのブログをご覧いただいてる数の多さに驚いています。

『ジャガー エアサス 修理』と検索するとここにたどり着くのは、何か作為的な仕掛けがあるのでは無く、閲覧数から上位に上がるようですね(お客様談)。

 

冬になるとエアサスの問い合わせが多いので、今日もネタバレ始まるよ。

「他店で買ったクルマなんだけど最近エアサスのエラーが頻繁に表示される」という問い合わせが多い。

すぐさまどこで買われたか、では無く「どこでメンテしてますか?」と訊いてしまう。

なかには「ディーラーで」というお客さんも少なくないが、ディーラーさんだってすべてが正しいとは限らないので、今日はネタにしてみようと思う。

当店で管理しているジャガー車やランドローバー車のエアサスはリフトアップする前にテスターにてエアサスの作動を止めている。

 

これはドイツ車や日本車の多くがエアサスを搭載する多くのモデルに『Kill Switch(エアサス回路遮断)』を設けているもので、ジャガーやランドローバーにはそのスイッチが車両のどこにも用意されていないから。

ワークショップマニュアル読んでも、『ジャッキアップする前にこの過程をせい』とは書いてないけど、整備士としてエアサスの構造を読み解くに、そのままジャッキアップしては風船が伸びるだけ伸びてしまうというもの。

 

やはり、この『遮断』という作業をしなければエアサスの寿命は作業者が縮めている事実であろうと思っている。

2006年式以降のジャガーならテスターにて。

 

2002年式以降のレンジローバーもテスターで。

 

 ここまでの画像のジャガー、レンジローバーならテスターでエアサスを止める作業が必要だ。

でも、この画像のジャガー(バンパーにクロムメッキが装着されているモデルね)2003年~2006年のジャガーだとテスター使わずとも・・

スペアタイヤハウジングの・・

この黒いコネクタと・・

この灰色コネクタを抜いておけばOK。

メーターにエアサスが正常モードで無くなるアラートが表示されれば、安心してジャッキアップできる。

 

そうでなければ、タイヤ交換やオイル交換などタイヤ浮かせるためにジャッキアップすればエアサスの風船はどこかに風穴を開けて今後漏れるきっかけになるというもの。

 

残念なのが、リフトから降ろしてエンジンかけると「スーッ」と上がるからユーザーへデリバリされてしまうけど、オーナーの手に戻ってから寒い日にエアサス潰れてるなんてことになってうちに電話がかかってくるんだなぁ。