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燃料タンク溶接

松本です。

 当店の良いところのひとつに「売り上げ目標」が無い事。

コレが有るのと無いのとではずいぶん違うと思う。

 

少し話を脱線させると、

咳が出るので町医者に行ってお薬をもらいたいとしよう。

松本:「少しイガらいので、早めに来ました」

お医者さん:「じゃぁ内視鏡入れてみましょう」

 

え?と思っている間にすぐに鼻からのどの奥まで入れられて・・。

注射とか無しで診療代だけで個人負担3000円位だったかと思う。

そのほか目的のお薬代。


コレ、クルマ屋さんあるあるだよね。

みなさん、必要のない診断機料支払ってないだろうか。


本当に何かの疑いを持つほどの問診があったのなら必要性もあったかもしれない。

思い返して、それも無かった。


クリニック運営の何かに患者の財布をアテにされていたとしたら堪らない。


画像のトラックはニッサンアトラス2t車だ。


一度メーターの総走行距離計が壊れたのでその間の距離は不明だが、

実に140万km!!

しかも高速道路など利用されず、下道だけの走破だ。

60歳を過ぎた気持ちの穏やかなオーナーとはもう10年以上のお付き合いだ。


「あの~ディーラーさ行ってもなかなか直んねぇんだけどぉ、ここで修理はやれんのがなぁ」


「困ってるヒト順で受け付けてます。お金の単位で仕事は引き受けません」


それからというもの、140万キロ超まで連れてきた自分をささやかに褒めたいとも思う。

さてさて、今回は燃料タンクから軽油漏れ。


車両が古いため部品としては新品中古ともに見つからない。

カタチの似たタンクを見つけて補機類を加工しようか。


う~ん。。


左の画像はタンクを外して下から撮影したもの。


タンク内に仕切り板がある。

タンクの中で燃料がチャッポンチャッポン揺れ続けることの無いよう設けられた板だ。

その仕切り板をスポット溶接したすぐ隣にクラック(亀裂)が生じてじわ~っと漏れる。


燃料タンクを修理のために溶接というのはあまりポピュラーでは無い。

火災のリスクが大きいから。


少し値段は張るが、強力なエポキシボンドで塞ぐという手もある。


でもなぁ、この縦に入った亀裂。

これは右の大陸と左の大陸が離れようとしてるチカラを予想すると暗に『塞ぐ』という行為は付け焼刃だと判断した。

写真の向きが90度ずれたことをお詫びする。


半自動溶接では引火・爆発のリスクが高いのでアルゴン溶接してくれる師匠のところへタンクを運んだ。


「そこに置いといて。あとでやっとくよ」


勉強させてもらいたかったんだけどなぁ。

ご無理申しません。


左の画像はすでに完了してしまった画像。

さすがぁ。溶接棒でもきれいだね、師匠。


漏れも止まってめでたしめでたし。

ここ、ショーゼンオートは安価に仕上がる事を頼まれずとも目的にして修理方針を決定するお店です。


お客様に「もっと安く」と言われることは1年の中でも1度あるかどうか。


お客様自身がそのクルマを必要としてるかどうか。

クルマがキレイとか汚いとかでは無くて、本当の意味で『維持していきたい』と考えてらっしゃるのなら知恵を絞ります。


技術料は安くありません。

でも、部品の交換ばかりのメンテナンスよりはウチの技術料の方が結果安いかもしれませんね。


診断機使う時はそれ相応の症状が出たときに止むにやまれず使います!


さて、ここからはコメディタッチでお送りします。


水を入れ、タンク内部をシェイク。


これから溶接するという前夜、

腰を痛めた私を気遣うカズ(大野くん)が代わりに振ってくれているところ。

シェイクシェイクブギい~なむぅなさぁわぎ。


ちょベリベリサイコな〇≠△▼☆Д〝*・・。




えんやぁ~。


なんか日本海が見えてきた気がする。


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コメント: 1
  • #1

    シリュー (土曜日, 21 11月 2015)

    大外刈り、ウチマタ、浴びせ倒し、猫だまし?
    体力勝負ですネ。

    ところで大野さん、髪切った?