Jaguar XJ ｴｱｻｽﾍﾟﾝｼｮﾝｲｼﾞｮｳ

こんばんは　松本です。

以前の小松崎ブログでも修理をご紹介したジャガーエアサスのリペア術。

今回は高額修理代を避けるためにも、予防的な知見を持っていただきたく書いてみる。

メーター内に表示されるこの「エアサスイジョウ」。

 ほとんどがコンプレッサーの吐出圧不足によるエラーだ。

 コンプレッサーの交換が高額であるために施工せず乗られているユーザーさんもいらっしゃるだろう。

上の画像と左の画像が交互に点灯するのが煩わしい。

今回エアサストラブルでお電話があった方は、このお店まで2時間かかる方だったので、なるべくなら待ち時間で直してあげたい気持ちで準備を整えお待ちした。

この時点で「おそらくコンプレッサーの吐出圧不足かフロントのダンパー不良でエアリークだろう」と過去の症例に当てはめて予想していた。

しかし、実際にご来店いただいたときには極端に下がっていて。

なんか後の方が下がって見える。

予想と反したのでとりあえず診断機を繋ぐ。

あらら、右後ろが極端に低いのは目の錯覚ではないんだね。

1枚目の写真のとおりエアサスイジョウが表示されるとコンプレッサーの働きを止めてしまうので、エラーをクリアしてコンプレッサーをON状態にさせてもまたすぐにOFFになる。

エラーはリザーバの合理性エラーが入力されるのだ。

「右後ろのエアサスに空気を送ってみよっか大野っち」

彼は何の疑念も無く、スペアタイヤを出してくれる。

カメラを構えただけの僕に少なからずの罪悪感が・・

スペアタイヤの下に隠れてるバルブブロック。

細いホース（赤シール）が右後ろへ接続されるホースだ。

ここに空気を送ってみる。

「シュー」

何の抵抗もなくエアが漏れる音がタイヤの近くから聞こえた。

右後ろタイヤを外し

エアサスダンパーにアクセスするため各所を分解。

エアサスダンパーがやっと外れて目視してみるとすぐに分かる箇所からエア漏れがあった。

バンド金具が突き刺さるようにゴムを切ってしまっていたようだ。

単純にエアサスの寿命で切れたと考えていいのだろうか。

フロントのエアダンパーはよくエア漏れするものだ。

しかしリアのエア漏れはたった2台しか施工実績が無い。

うーん、、

余計な出費にもならないように早めのコンプレッサーリペアをアナウンスしていこう。

ちなみにベンツやBMW、アウディにも同様のコンプレッサーが搭載されているので、お困りの方がいたら「交換ではなく修理」することをお勧めしたい。

もし、すぐに交換・修理を希望されないユーザーへはエンジンを一度切って「エアサスペンションイジョウ」が表示されるまでのほんの数秒間はコンプレッサーの稼働を続けるので

・表示されたらエンジンOFF

・3秒たったらまたエンジンかけ直す

・また表示されたらエンジンOFF

を繰り返して車高を少しづつ上げてから乗り出すことを強く勧める。

コンプレッサーピストンリングの新旧比較。

左がお古で右が新品

交換！