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レンジローバーエアサス故障

こんにちは 松本です。


2006年式の3rdレンジローバーにお乗りのユーザーから「メーターにエアサスかな?英語が読めないけどなんかインフォメーションが出てる」とお電話があり入庫しました。


06以降のジャガーエンジンが載ったレンジで同じようなお問い合わせをいただきますが、実際入庫されるとメーターに表示が出なくて何て表示されているのか未だに分かりません。


2ndレンジの時は『EAS Failer』だったかな?

3rdレンジ2005年までは『AIR SUSP. FAIL』だったかなーぁ・・。

'06年以降で表示を見た方いらっしゃったら教えてくださーい。


早速診断機を接続しますとC1A20-64(リザーバーの充填時間が長すぎ)のコード入力あり。


またまた。


ちなみに上のフォルトコードをgoogle先生に入れてみると、誰が貼ったか・すぐにテクニカルブリテン(技術情報)に行き当たります。

メーカーではコンプレッサーの交換とコンピュータの書き換えを推奨していますね。

コンピューターのアップデータには『も少し長い時間コンプレッサが回ってもこのエラーが入力されないように・・』とかバグFIXされちゃうんでしょうか。

何でもアリですな。


分解しまーす。


活性炭ですね。


ここで空気を除湿させてエアサスのシステム内を乾燥した空気に換えてる場所。

熱を受けたせいでしょうか、いやいやコンプレッサー側からの排気にさらされた結果、茶色に活性炭が汚れてます。



古い活性炭はすでに粒子状にボロボロと砕ける感触ですので、手持ちしていた新しいものと入れ替えます。


あ、新しいのが画像左下です。


え?色が古そう?


いえ、新しいものです!

ここもコンプレッサーの吐出圧に影響をきたす場所ですね。

エアフィルターになる部分でしょう。

 

ご覧いただけるようにこれだけの面積の濾過装置を入れておきながら、黒ずんでいる部分だけしか空気の通り道が無いんです。

なんか合理的ではない気が・・。

 

フェルト交換!

ピストン。


画像を忘れましたがピストンリングは単純なゴム部品ではありません。

これを作ってくれる外注先に特別にオーダーしてます。


交換します。

シリンダに条痕もないのでそのまま組み上げましょう。

作業前にデータを拾っておきました。

 

エアサスシステムで圧力をモニターします。

リザーバーは空っぽにはならないようで最低圧が200kPa。からの満タンの1550kPaまでのコンプレッサー稼働時間は4分10秒。

コンプレッサーにはヒートスィッチが付いているのでモーターが140℃になると冷えるまで休憩します。その間はストップウォッチを止めての計測。

 

んで、リペア後の満タンまでのコンプレッサー稼働時間は・・(ドラムオール) 3分05秒でしたー!

 

コンプレッサー交換となると高いですからね。

リペアで十分持ちますよ。

コメントをお書きください

コメント: 4
  • #1

    シリュー (金曜日, 26 6月 2015 23:40)

    意外と単純な構造ですネ。
    エアブラシ用のコンプレッサーの方が、よっぽど複雑?
    新品の活性炭(シリカゲル?)はイクラみたいで美味しそう(笑)
    それにしても、ここまでリペアしてもらえるのは、オーナーとしては嬉しいでしょうネ。
    フトコロにも優しいですし・・・。

  • #2

    小野寺 正 (木曜日, 30 8月 2018 01:24)

    平成16年度登録のレンジローバーを取引進行中デス
    エアサスが不適合のなので貴社でのリペアを考えてます
    概算見積もりはどの位ですか?

  • #3

    佐藤 薫 (水曜日, 13 3月 2019 11:46)

    はじめまして。
    札幌市に在住している佐藤と申します。
    ブログはいつも楽しく拝見させていただいています。
    今回アドバイスをいただきたくメール致しました。

    実は最近愛車の初年度登録2001年の2nd レンジローバー(GF-LP60D)のエアサスの調子が悪く、今日ついにまったく車高が上がらなくなってしまいました。
    特にエラーコードは出ていません。

    原因としては多岐にわたるので現車を見ない限り故障個所を断定するのは難しいと思います。
    素人考えですが、エアサスのベローズのゴムの劣化による空気漏れ、バルブブロックの空気漏れなどがあっても少しは車高は上がるのではないかと思うのですが、私の車はまったく上がる素振りもありません。

    そこでエアサスコンプレッサーの吸引力を確認したところ、指をきゅっと吸い込む力が非常に弱いことに気が付きました。
    多分コンプレッサーの内部のピストンリングが劣化などを起していて十分なエアを供給できない為車高が上がらないのではないかと判断しました。

    コンプレッサー内部の部品は販売されていないのですが、中古のコンプレッサーからはずしたピストン一式がオークションででていたので、だめもとで自力で交換しようかと考えています。
    そこでコンプレッサーの分解修理をするうえでの注意点などありましたら教えていただけないでしょうか。
    ご回答いただけましたら幸いです。
    宜しくお願い致します。

    追伸 エアサスのベローズ部分には多少のひび割れがありますので、交換が必要かもしれません。

  • #4

    管理人 (水曜日, 13 3月 2019 12:20)

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